JPTHELAZYのブログ

大学生の雑記ブログです。日常生活の出来事や気になっているものを取り上げていきます。

写真一枚で小説書いてみた

ローマ行きの便に乗る為の韓国でのトランジット。

 

僕は暇を持て余していた。

 

ピンタレストで可愛い女の子の画像を漁っていた。

 

見つけた。

 

暇だしこれで一本短編小説書けるんじゃね?

 

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飲み会は憂鬱だ。 飲み会は楽しいものであるべきだ。 酒を飲み普段とは違う一面を見せられる。

 

もちろん理解できる。ただ、素でいられない飲み会は苦しい。

 

楽しくあるべき場所で楽しくないのは拷問に近い。

 

 

僕が今置かれているのはそんな状況。

 

合コンに近い。

 

男友達に誘われた僕は、彼以外の人間を全く知らない状況で居酒屋の席に座っている。

 

僕を含めて男女がそれぞれ4人ずつ。

 

 

みんないかに自分が楽しい人間かというアピールに終始している。

 

とても表層的なコミュニケーションだ。

 

 

僕はその、自分アピール競争の前線に立つことは能力的にも感情的にも出来ず、一歩引いていて静観していた。

 

 

 

酒は美味くないし、食べ物の味もわからない。

 

 

 

 

 

合コンでは、わかりやすいキャラを演じることが求められる。

 

 

 

仕切る奴、おバカキャラを演じる奴、それに乗じる奴、それを楽しむ奴、我関せずというようにクールを演じる奴

 

 

 

 

こうしたわかりやすいキャラで分類すること自体がナンセンスなのに、

 

 

人間のキャラクターはもっと複雑で個性的なはずなのに、

 

 

 

やはり合コンは表層的だ。

 

 

 

 

我関せずとクールを演じる奴に分類されるであろう自分に嫌気がさしてきた。

 

 

 

今すぐに帰りたい。

 

 

 

ただ、帰れない理由が2つあった。

 

 

1つは僕を誘った男友達だ。

 

 

僕がここで変な帰り方をするのは彼のメンツに関わる。

 

 

僕は彼が好きだし、そういうところを気にしなくなるほど冷めちゃいない。

 

 

 

 

そしてもう一つが、僕にとってこっちの方が大きいかもしれないが、彼女の存在だった。

 

 

 

一番端の席に座る僕の対角線に座る彼女だった。

 

 

名前を「みなみ」と言っただろうか、

 

 

 

彼女はあまり喋らなかった。

 

 

どうやら合コンは得意ではないらしい。

 

 

話を振られたら一通り答えるが、さらに話を広げたりはせず、すぐに恥ずかしそうに下を向いていた。

 

 

 

分類するなら、あまり喋らないが、容姿が端麗なので成立する奴。だろうか、

 

 

 

勝手な僕の分析。

 

そして人間の分類に侮蔑の意識を持つ僕の気持ちとは裏腹に、僕は彼女が気になっていた。

 

 

 

 

合コンで喋らない同士が、会を抜け出して、2人になる。

 

 

 

そんな物語上の話を妄想してしまった自分に嫌気がさして、さらに気分が悪くなった。

 

 

 

そんなことはフィクションの世界だし、

 

 

僕はこれから家に帰るだけだ。

 

 

変な妄想をして彼女に申し訳ないし、

 

物語は現在世界では始まらないのだ。

 

 

 

一次会が終わった。

 

 

 

僕は次の日が早いからという理由でその場を後にした。

 

 

 

幸か不幸か僕の帰りを惜しむ者はいなかった。

 

 

 

 

酒がもたらす酔いと複雑な感情の葛藤から、帰り際に肩がぶつかった相手に思い切り怒鳴ってしまった。

 

 

 

 

即座の後悔と、相手が堅気からは遠い人間だとすぐに認識した。

 

 

 

3人組の屈強な男に裏路地に連れられ、足と腹に蹴りを一発、顔に二発殴打を受けた。

 

 

怒号あげながら男達が去っていく。

 

 

やはり僕は主人公ではなかったか。

 

 

 

知っていたよ。

 

 

 

頬に感じる地面のコンクリートが冷たくて少し気持ちがいい。

 

 

もう少しこのままでいいかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、大丈夫?」

 

 

「え?」

 

 

 

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物語は突然に。

 

 

 

主人公は恐らく僕だ。