Mr.Taxi 歌詞考察
皆さんは少女時代というグループを覚えているだろうか。
数年前にめちゃくちゃ人気があった韓国初の女性アイドルグループだ。
私が中学生の時に彼女達は全盛期を迎えていた。
少女時代に対して熱狂的な友達がたくさんいたが、私は有名な曲を数曲知っている程度だった。
中学3年生の時だったか、友達に少女時代のライブに誘われた。
ライブに行く程好きなグループではなかったけど、流されやすい性格なので同行した。
ライブはとても楽しかった記憶がある。
正直言って主要メンバーの顔と名前しか知らないし、曲も数曲しか知らなかったが、人形のようなスタイルの女性達が踊る姿に夢中になって声をあげていたような気がする。
時は過ぎて、2020年。
今でもたまに少女時代の曲を聴く。
その中でも1番聴く曲かつ歌詞がなかなか面白いというかツッコミどころ満載な曲があるので、今回紹介したい。
「Mr.Taxi」だ。
少女時代の曲の中でも最も有名な曲の一つなので知っている人も多いかと思う。
今回は「Mr.Taxi」の日本語歌詞について掘り下げていきたい。
今回取り上げたいのは、歌詞の意味不明さと歌詞の比喩の素晴らしさだ。
まずは歌詞の比喩の素晴らしいについて取り上げたい。
この曲をよく聴く人は以下の二つのフレーズを聞いたことがあるだろう。
「ホラこっちを向いて少し警戒せよ
あの左ハンドルより何倍も
I'm so fast」
「ホラよそ見してないで冒険セヨ
あの右ハンドルより確かよ
I'm so sure」
そうサビに入る前のフレーズだ。
まず一つ目の「左ハンドル」、
これは外国車の暗喩だ。
海外の自動車メーカーの車は基本的に左ハンドルだ。
そして日本を走る外国車はスポーツカーなどスピードが速い車のイメージが強い。
その意味から、歌詞では「あの左ハンドルより何倍も I'm so fast」つまり、「あの外国車より私は早く走れるよ」という意味だ。
二つの目の、「右ハンドル」
これは、左ハンドルと対比して日本車という意味だ。
日本の国産車は基本的に右ハンドルである。
歌詞では、「あの右ハンドルより確かよ I'm so sure」つまり、世界的に性能の良さが認められている日本車を「右ハンドル」と比喩して、「日本車よりも正確に走れるよ」という意味だ。
初めて意味に気づいた時は痺れた。
「左ハンドル」、「右ハンドル」という暗喩がオシャレだし、日本において馴染みのある形で比喩表現を用いながら、国産車と外国車を対比しているのが絶妙だ。
韓国語バージョンの直訳かどうかは知らないが、日本語歌詞を担当した人のセンスが光っている。
そんな感じで歌詞に関心していたのだが、全体を見るとよく意味がわからない。
ここからは歌詞の意味不明さについて語る。
まず、タクシーを題材にしてるのがよくわからない。
少女時代が歌う以上は彼女達が主語の歌と考えるのが自然だが、
曲中では、主語がタクシーに対して、車を通じて恋愛仕掛けをしていると解釈出来る。
「追いつけないスピードで
ねえ、ついてこれるの?」
タクシーに対してスピード勝負を仕掛けているのだろうか。
これは全世界共通であると思うが、基本的にタクシーにスピード勝負を仕掛ける人はいないし、仮に仕掛ける人がいてもタクシー運転手は法定速度を遵守しなければならないので勝負にはならないはずだ。
誘惑するほど魅力的なタクシードライバーがいたのだろうか。
「奪ってほしいの
You take me 今すぐ」
おっと、これは完全に恋愛の方で誘っている。
タクシーに車で勝負を仕掛けて、恋愛的に意識させようとしているのだろうか。
確かに流石のタクシードライバーも、少女時代レベルの美貌に誘われたら、仕事を無視して追ってしまう気持ちもわからんでもないが、中々稀有なシュチュエーションであることは間違いない。
「どうして不安なの?
And I don't know why, and I don't know why 」
どうして不安なのかわからないらしい。
いや、流石に不安やろ!
仕事中のタクシーが美女に車でスピード勝負を仕掛けられたら!
さらに、これだけ色々仕掛けておいて結局、、
「でも簡単にはいかないのよ」
らしい。
あんなけ誘っといて簡単にはいかせてくれないのか。
まあでも、左ハンドルより早くて右ハンドルより確かな運転技術相手にはなかなか簡単にはいかないか。。。
そんな感じで歌詞をよく見ると意外と面白いです。
あともう一曲、「paparazzi」
というまさかのパパラッチとの恋模様を歌った曲があるので、
記事を読んで少しでも気になった方はそちらも是非聴いてみて下さい。
では。