変わらないもの。あるいは月と太陽について。
今日もSNSには無数の投稿がされる。
インターネットの発達で誰もが表現者になれる時代だ。
有益な情報、無益な情報が錯綜する中、個人のリテラシー向上がさらに求められている。
皆さんはどんな投稿を好むだろうか。
- インスタグラマーの華やかな投稿
- インフルエンサーの鋭い意見
- はたまた好きなあの人のたわいもない投稿か
反対にどんな投稿が嫌うだろうか。
- 有名人に送られるクソリプ
- 怪しいビジネス勧誘
- 人の悪口
色々あるだろうが、個人的に一番嫌いなのは、いや嫌いだったという方が正確だが、
「自分語り系のポエム」だ。
聞いてもいないことを長々と語り悲劇のヒーロー、ヒロインを演じる彼らには飽き飽きしていた。
そんな中友人に
「お前の投稿ポエムっぽいよな。ポエマーじゃん」
と居酒屋の席で言われ、ショットガンをくらったような気持ちになった。
(あ、オレ、ポエマーだと思われてんのか。。 きっつ。。。)
、、訂正しよう。
全てのポエマーにありふれんばかりの愛を送りたい。
ポエマーはキモいと思っていたが、俺自身がポエマーならば肯定するほかない。
表現の自由の名のもと、今日も君たちの心に秘めるその思いを俺に聞かせてくれ!!!
そんなポエム大好きポエマーのオレが今日は皆さんに一つのポエムを送りたい。
まずは画像を見てほしい。
我らがジョイマン高木のワンダフルポエムだ。
めちゃくちゃ良くないだろうか?
特に後半の
「誇らしさと少しの気恥ずかしさで熱を帯びた僕を、夜が優しく撫でる」
「変わり続ける東京で見上げた空には、あの頃と変わらぬ月が浮かんでいた」
なんてところは秀逸だ。
こういうクサイことを、ジョイマン高木が言っていることが面白くて、バランスのとれた優れた作品だと思う。
この投稿が本当に好きで自分なりに考察してみた。
お時間許せばお付き合いいただきたい。
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あいつは照らす相手を選ぶんだ。
特にジョイマン高木なんてのは、痛いほど理解しているだろう。
持ち前の韻を踏む漫才で注目を集めたジョイマンは、一気に光を浴びた。
それまでの下積み時代が地下だったなら、地上に上がってきて太陽の光をたっぷりと浴びたことだろう。
眩しいスッポトライトを浴びてテレビに出るのは全芸人の憧れだろう。
だが、同時に太陽の光は影も作るんだ。
きらびやかに光輝くネオン街にはそれだけ深い闇があるように、強い光が当たれば当たるほど影は濃くなる。
「変わり続ける東京」と重なる形で、ジョイマンの人生も変わり続けたに違いない。
繰り返すが太陽は照らす奴を選ぶんだ。
目まぐるしくトレンドが変わり続ける東京で、ジョイマンは太陽に選ばれ、そして見放された。(見放されたというのは語弊があるかもしれません)
強い光と深い影で酸いも甘いも経験したに違いない。
それでも高木は10年以上韻を踏み続けた。
変わりゆく世の中で、変わらないもので挑戦し続けた。
そんな高木を、月はいつもと変わらない穏やかな光で見守り続けていた。
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どうやら一般的には人は変わり続ける必要があるようだ。
時代に取り残されないように、昨日の自分よりも成長できるように。。
それでも自分の中に変わらない何かが必要な気がする。
もしかしたらそれは信念とか、自分らしさってやつかもしれない。
自分が自分を誇れるような変わらないものを持ち続けたい。
そしていつか愛する人と肩を並べて
「月が綺麗だね。(I love you.)」
とつぶやき、変わらない愛を誓いたい。。。
今日は月がよく見える。
明日もきっと高木は韻を踏むだろう。